日本共産党 豊島区議団
HOME > 政策と見解 > 2008年第一回定例議会を終えて
区議会報告議員紹介政策と見解お知らせリンクご意見ホーム
政策と見解

<2008年第一回定例議会を終えて> 団長談話(河野たえ子区議団長)

 今議会での最大の成果は、妊婦健診助成を抜本的に拡充させたことです。昨年度まで「2回プラス1万円」でしたが、14回になりました。当初、区は今年度、5回にする予定でしたが、新婦人の会が提出した陳情と2月24日付「赤旗」記事をきっかけに区は、急きょ今年度から14回にすることにしました。子どもの医療費無料制度の拡充――中学3年生までに拡充するため区議団として、議案提案をし続け実現して以来の快挙です。
 また、高齢者問題でも、区民の要望にこたえるべく奮闘中です。介護保険法、後期高齢者医療制度など高齢者は踏んだり蹴ったりです。保険料は問答無用で取られ、利用するときは利用できない事態がおきています。介護保険の改悪でベッドや車いすの取り上げでは、国会議員団との連携で「厚生労働省通達」を出させ一方的な取り上げをやめさせました。
 ヘルパーの取り上げが改善されないので08年第一回定例議会で区議団は、区の福祉施策で「ヘルパーの派遣」ができる条例を作り議案提案しました。しかし、自民、公明、民主・区民(社民、生活者ネット含む)の与党の皆さんは言い訳を言いつつ否決してしまいました。審査の際、「国に意見を言う」というので共産党区議団として「介護保険の改善を求める意見書」の提出を提案したところこれも否決してしまいました。区民の皆さんはご存知でしょうか。

 区はこの間、財政難を口実に職員の大幅な削減、指定管理者(民営化)の導入、使用料の引き上げなど「行革」をおこなってきました。区税収入の伸びなどと相まってこの3年間は黒字収支になっています。財政が「好転」したら削ったサービスを元に戻せと日本共産党は主張しましたが、「基金の積み立て」と「借金の返済」を優先、13年間で返す予定のものを3 年間で返すなどと無茶なことを言い出しています。
 住民税の増税、毎年上がる国保料、介護保険料や後期高齢者の保険料と区民負担の増大は耐え難いものになってきています。区民、とりわけ所得の低い世帯が多い高齢者、障害者、若い世代の世帯のくらしを少しでも良くするのが区の仕事のはずです。

 ところがいま、区が進めようとしているのは、超大型開発を全面的に展開することです。
これまでも、東池袋4丁目再開発で再開発事業に区のお墨付きを与えるだけでなく、事業が成り立たないと巨額の税金をつぎこみ保留床を買うなどして、強引に中央図書館と劇場を造りました。
 これにこりず、また、また、開発に税金をつぎ込もうとしています。そのために積立と借金返しを最優先にしているのです。
 すでに着手しているのが、東池袋4・5丁目地域、造幣局用地までとりいれ、文京区境まで高層ビルを林立させる「地区計画」を決めました。
 また、南池袋2丁目の日の出小学校跡地に新庁舎建設を起爆剤として再開発事業を展開する予定です。さらに、東西デッキやLRT(路面電車)、池袋駅周辺整備を「新ルネサンス構想」として発表。区が旗振りをして具体的に動き出しています。
 一つの具体例として浮かび上がってきたのは、南池袋公園の5年間の閉鎖です。5年間閉鎖し、ここに東京電力の地下変電所を(100億円ぐらいかかる)つくるというものです。その理由は、電力使用の伸びが年間1%ぐらいなら10年以上作らなくてもよいが、区の開発を見込んでつくるというのです。地球温暖化を国規模で、地球規模でCO2を減らそうとしているのにも逆行しますし、巨額な財政投資を必要とする大型開発は結局、福祉、教育など区民サービスが悪くなることにつながるのです。