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区議会質問
豊島区にコミュニティバスを走らせることを求める陳情本会議討論(かきうち信行)

 私は、日本共産党豊島区議団を代表して、ただいま議題とされております30陳情第16号「豊島区にコミュニティバスを走らせることを求める陳情」について都市整備委員会での継続審査に反対し、直ちに採択すべき立場から討論を行います。
 本陳情は、豊島区にコミバスを走らせる会から5131名の署名を添えて提出されたものです。
 陳情は、高齢化が加速し、買い物や病院、区役所をはじめとする公共施設など様々な用事で外出するにあたって、交通不便地域もあり、日常生活に不安を感じている。また、新しい安全な公共交通手段があれば、乳幼児がいるご家庭の皆さんが安心して外出することができる。そのように区民の外出機会が増えることによって、商店街や地域の活性化にもなり、さらに魅力あふれる豊島区になることが期待できる。として、ほとんどの区が導入しているコミニティバスをぜひ豊島区でも実現してほしいとの願いをこめて提出されたものです。
 現在コミュティバスは、23区中18区が運行しており、10区は、100円という低価格で運行しています。区民が気軽に利用できるコミュティバスは、文字どおり地域コミュニティに欠かすことのできない交通手段として通勤や通学にも利用され、公共施設へのアクセス、通院や買い物などにも利用されています。
 本区においても交通不便地域や既存の公共交通手段がない地域では、地域公共交通の充実が求められ、コミュティバスの運行が実現すれば、外出の機会が増え、街の活性化にもつながることが期待されます。
 また、わが党区議団が今年行った区政アンケートでもコミニティバスを必要としている区民が多いことは明らかであり、これまでもわが党は、コミニティバスの実現や国際興業バス池07路線廃止計画に反対し、区民の足を守るように力を尽くしてきたところであります。
 5年前にも、交通不便地域から是非コミュティバスを走らせてほしいという陳情が区議会に提出され、わが党は採択を主張したのですが、多数で継続審査となり結局区民の陳情は審議未了廃案になりました。
 この時の審査では、自民党などからは、「一部の地域だけでなく、区全体の交通バランスを考える必要」との意見が出されました。
 こうした背景もあってコミバスを走らせる会は、豊島区全体に広げるために活動を行い、JR各駅、地下鉄、私鉄などの駅頭宣伝や商店街、銀行前での署名などにも取り組みました。署名された方たちの「コミュティバスを実現させてもらいたい」との強い思いと一筆一筆の願いを受け止め活動してきたとのことです。今回5100名を超える署名はこうした思いが込められていることを重く受け止める必要性をより感じているところです。
 さて、本陳情は、都市整備委員会で審査されました。
 私は、コミニティバスの実現については、区長の政治的決断が不可欠であることから、陳情審査に出席を要請いたしました。
 コミバスを走らせることについて区長は、この間、決算特別委員会、コミバスを走らせる会の要請、わが党の一般質問に対し、走らせる方向で検討していることを明らかにしてきました。
 区民からは、いよいよ実現に向けて区長が決断を下したという喜びの声が私にも寄せられております。
 わが党区議団は、コミュニティバスの早期実現に向けこれまで区民とともに運動し、区に求めてきただけに大いに期待するところであります。
 私は、委員会で区長にあらためてその決意についてあらためて伺いました。区長は、時期はともかくとしていろいろな方策を考えながら最終的にはコミュニティバスを走らせて区民の要望に応えていくとことを明らかにしました。
 そして「あらゆる角度で検討し、あきらめずに進める」と答弁したのです。
 区長の答弁は、コミバスを実現に向けての前向きな答弁であり、私は、コミバスが走ることになれば区議会の歴史にも残る陳情と思う。どこを走らせるかは今後の課題だが、区長の決意に呼応し、5000名を超える陳情の重みを深く受け止め、採択を表明いたしました。
 私に続き、無所属元気の会の小林弘明議員は、区民の足を確保する上でコミバスは必要という趣旨で採択を主張いたしました。
 その後は、各委員から質疑がされました。一つ一つ委員会改めて振り返ることはしませんが、議論の焦点となったのは、具体的にどこを走らせることができるかについてです。許可の得られないところにいくら走らせろといっても無理。別のいろいろな方策を探ることの必要性や走らせることのできるための道路整備の推進などが質疑されました。
 とくに民主ネットの永野委員は、コミバスを走らせる会が作成したルート案について現実的に運行できるのかを詳細に質問されておりました。このあと、継続審査に賛成する討論の中でも触れられると思います。
 コミバスを走らせる会は、区民の足となりうる運行ルートについて実際に走行してみて区内4ルートを考え区長にも議員にも示してきました。私も拝見させていただいております。
 これまで長い間、検討された課題は、走らせことのできるルートであります。事業認可にあたっては、そのルートについての認可をとる必要があるわけで、特に交通管理者、警察が認可しなければなりません。調査の結果、私の地元での長崎健康相談所前の区道については、交通不便地域でありながら道路の形状などから現状では認可されないのです。そんなことは、会の人たちもよくわかっていることなのです。できるところからでも走らせてほしいというのが区民の願いであり、本陳情の趣旨であります。走らせる決意があってこそ実現の道が開けていくのです。
 各会派の態度表明は、自民党に続いて、民主ネット、公明党、都民ファーストは閉会中の継続審査を主張しました。
 継続審査というのは、採択か不採択か会期中に結論が下せないために閉会中も継続して審査していきましょうというのが本旨です。
 だったらいつまでに結論をだすのか明確にすべきではありませんか。今定例会は今日で閉会ですから、来年の第一回定例会が最後の議会となり、われわれの任期は、終了します。そこまで継続審査になりますと、審議未了となりこの陳情は廃案になってしまいます。事実上のたなざらしすることは許されません。
 ましてやコミバス導入の必要性をどこの会派も認めており、走らせることについては賛同しているのに継続審査にするという理屈が通りません。
 区長も先ほどから述べているように「あらゆる角度で検討し、あきらめずに進める」と言っています。本来、区議会議員の果たす役割は、区民要望実現のためにどう区政に反映させていくかであります。区長が後ろ向きの時は、これを質して前向きにかえさせることが役目です。ところが、継続審査にするということは、5100名を超える署名に応えようとする区長の足を引っ張る態度ではありませんか。この主張に道理はありません。
 改めて、閉会中の継続審査とせず、直ちにコミュニティバスを走らせてほしいという純粋な区民の願いに応えて本陳情を採択すべきことを求めて私の討論とします。