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区議会質問
 
都営バス池86系統の増便を求める意見書提出の賛成討論(渡辺くみ子議員)

 私は日本共産党区議団を代表しまして、ただいま議題とされました議員提出議案第4号 都営バス池86系統の増便を求める意見書に賛成の立場から討論します。
東京都は副都心線の開業に伴い、「東上線、西武線からは直通になるので池袋で乗り換え ていた人はバスには乗らない、池86系統の区間内でも副都心線を利用する人がいる、利用料金がバスより安い」等を理由に「バス利用者の6割程度は副都心線に転換する」と予測をたて、一方的に池86系統を5割減便しました。その結果、ラッシュ時はそれまでの6分間隔を10分間隔に、日中は8分間隔を15分間隔に、夕方は9分間隔を16分間隔に、夜8時台は20分間隔になりました。
 都バス池86系統は豊島区内に5カ所の停留所があります。しかし副都心線では雑司が谷駅のみで、現在でも通勤時間帯を含め、多くの人が池86系統のバスを利用しています。
 しかし5割もの減便で多くの住民から「何とかしてほしい」との切実な声が毎日のようによせられています。ある高齢者は「一駅利用して買い物をしている。バスがなければ買い物もできないが最近バスがなかなか来ない」「副都心線はバスより安いというが、無料パスが使えない。ホームが深すぎる」と話していましたが、高齢者にとっては、バスは身近な道路から乗降できる、無料パスが利用できるなど、外出の大きな助けとなっています。またこのバスの沿線には都立身体障害者福祉センターや点字図書館などの施設があり、施設を利用する人にとっても、いまも貴重な路線となっているのです。
 現在、利用者は停留所で15分以上待つことが多く、いつも沢山の人が並び、始発の池袋駅では毎回のように30人以上待っています。そのため混雑で高齢者や障がい者は座れず、さらに次のバスを待つ状態までおきています。
 このように減便は区民、とりわけ交通弱者にとって日常生活に深刻な影響を及ぼしています。先に開かれた、区主催のタウンミーティングでは、地元の二人の町会長から増便を求める発言がありました。またいくつかの町会では町会長連名の署名活動まで取り組まれ、昨年私も同席しましたが、東京都に要請を行なってきました。
 さて、区議会には、減便が実施される前に区民から「路線の廃止や減便が実施されたらこまる」「廃止や減便を行わないよう豊島区議会から都に要望書を出して」との陳情が2度にわたり出されていました。議会の審議でわが党は、陳情を採択し、議会として増便を求める意見書を都にあげるべきと主張しました。しかし自民、公明、民主・区民は、「陳情者の気持ちは大変わかる」と言いつつも「区が一生懸命やっているから見守りたい」と継続審査としてしまったのです。そして「バスが減らされたら困る」という区民の声を無視し、議会として都に全く働きかけをしない間に、都は大幅な減便計画を打ち出したのです。
 そこでわが党は、07年の第4回定例会で「副都心線開通前の今、区議会として増便を求める意見書を上げなければ間に合わない」と「減便計画の撤回を求める意見書」を提案しました。ところがまたもや自民、公明、民主・区民は否決したのです。その結果が今のような「減便」を許し、この間、区民に多くの負担をかけてきたのです。

 先ほど来、述べてきたように区民は増便を求め必死に東京都に働きかけてきました。また区も都に増便を求め申し入れをおこなっています。
 しかし豊島区議会では、今だに、東京都に対し公式に増便を求める態度表明はなにもしていないのです。このままでは議会は区民の要求に何もしなかったことになってしまうのです。
 また増便を求める意見書を否決するということは、区民の切実な声を切り捨てるということではありませんか。皆さんは増便に賛成のようなのに、意見書を上げられないということは、大変不思議なことです。

 以上、都バス池86系統の増便を求める意見書提出に対する賛成討論を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。