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区議会質問
 
吉村辰明議長の議長不信任決議についての賛成討論(儀武ぎぶさとる議員)

 私は、ただいま議題とされております議員提出議案第1号、吉村辰明議長の議長不信任決議について賛成する立場から討論を行います。
 この決議は、吉村辰明議長が議会運営を民主的かつ公平に遂行する任務を放棄し、非民主的な運営を議長の権限で強行することについて、豊島区議会の信頼と品位を取り戻し、今後の民主的な運営を確立するため、吉村辰明議長を不信任とし、辞職を求めるものであります。

 吉村辰明議長は、去る2月13日の正副幹事長会議において、議場に国旗を掲揚することを前提とした協議会の創設を提案しました。議場に国旗を掲揚することについては、民主・区民と日本共産党の2会派が反対しましたが、吉村辰明議長は、自民党と公明党の2会派が、議長提案を了承したことをもって、議長の責任で協議会を設置すると明言しました。
 吉村辰明議長は、2008年第1回定例会に20請願第1号、区議会の議場に国旗の掲揚を求める請願が採択されたことを理由にして、日の丸を掲揚するために協議会の設置を強行しようとしています。

 そもそも、20請願第1号は、自民党議員の10人中、議長と議運の委員長を除く、8人が紹介議員となったものです。この請願を議会運営委員会で審査した際、当時の自民党・堀委員が「正副幹事長会では、1会派でも反対するとできない。だから議会運営員会できめる」と発言しました。
 堀委員は議場に日の丸を掲げるためには、話し合いで決めていく従来のルールを破ってでもやると、本音を率直に語ったわけであります。

 わが党は、区議会の議場は、区民のために、さまざまな意見をかわす場であり、中立公正が求められること。だからポスターや絵画なども飾らない、余計なものをもちこまない、豊島区の区旗も飾らない、シンプルな議場になっていること。日の丸をめぐっては、私たちの国の中には、いろいろな意見や考えがあり、日本が中国をはじめアジア諸国を侵略したとき、侵略戦争の旗印として使われてきた旗だということ。法制化されたからといって、国民に義務づけたり、学校行事に押し付けたりしない事は、近代国家では、どこでも実行されている世界の常識になっていることを主張して反対しました。

 議会運営委員会の審査の結果は、当初、継続審査でしたが、本会議で継続審査が否決され、委員会に差し戻されました。再度採決の結果、委員会は否決と決定されたのであります。しかし、再度開かれた本会議では、日本共産党、民主・区民が反対しましたが、自民、公明、豊島行革110番、刷新の会が賛成、僅差で採択されました。この経過をみても、議会の中でも国民の中でも、意見がほぼ2分しているのです。その一方の意見、考えを数の暴力で押し付けるやり方は、民主主義にもとるものであります。

 そもそも正副幹事長会は、議場のあり方を含め議会運営について協議する場であり、各会派の合意が前提であります。議場に日の丸を掲揚することについては、議長権限で行使することはできません。にもかかわらず、議場に日の丸を掲揚することを前提とした協議会の設置を強行することは、区議会の歴史に汚点を残す重大な問題であり、断じて容認できません。吉村辰明議長は議場に日の丸を掲揚することを前提とした協議会の設置を強行することは、止めるべきです。

 最後に、この決議は「吉村辰明議長は、以前には、カラ出張事件を引き起こした、自民党7区議の一人である。さらに、2年前の区議会議員選挙でのガソリン代の不正請求によって監査の対象となった人物でもある」としています。この点からみても豊島区議会議長として相応しくないのは当然であります。

 以上、議員提出議案第1号、吉村辰明議長の議長不信任決議について、直ちに可決すべきであることを述べ討論を終わります。