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区議会質問
 
廃プラ焼却反対陳情の継続審査に反対し、直ちに採択すべきとの討論(渡辺くみ子議員)

 私は、日本共産党豊島区議団を代表して、ただいま議題となっております20陳情第32号 廃プラスチックの焼却に反対する陳情について、継続審査に反対し、直ちに採択すべきとの立場から、討論します。

 この陳情は、今年10月から豊島区内全域で実施の廃プラスチック焼却について、ダイオキシンや重金属など有害物質などについての安全性の問題や、これまで区と区民等の努力でおこなわれてきた分別収集があいまいになる可能性などを「心配である」として、第一に、まず、先に廃プラスチックを減らす方策を豊島区として具体的に打ち出すこと、第二に廃プラスチック類の焼却は、安全が確認でき区民の合意が得られるまでおこなわないことを求めるものです。
 わが党は、これまでもいろいろな物質を含む廃棄物を焼却処理すると、ダイオキシンをはじめ様々な有害物質が出ること、 また各家庭では、これまで「不燃ゴミ」として分別していた廃プラを「可燃ゴミ」として排出することになり、「分別して資源回収に協力する」という住民の熱意に水をかけ、「どうせ燃やすのだから」とゴミ排出抑制の意識を弱めることにもなりかねません。ゴミ問題解決の基本は、「拡大生産者責任」を明確にした発生源抑制を強化すること。同時に住民の参加と協力のもとでゴミを分別回収し、リサイクルの軌道にのせ、ゴミの減量を図ってゆくということなどを指摘し、廃プラ焼却に反対してきました。
 港区では、プラスチック製の容器包装、いわゆる容器包装プラスチックだけでなく、その他のプラスチック製品も回収しています。私が質問したところ、豊島区でも同様のプラスチックの分別回収をすれば、さらに10数%廃プラスチックを減らせることがわかりました。
 区は、廃プラスチックを減らす具体策として、資源回収を週二回に倍増することをあげ、容リプラの資源回収については、リサイクル・清掃審議会の答申を受け、今後検討するとしています。確かに資源回収日は増えますが、容リプラの回収については問題がいろいろあり、すぐには出来ません。しかも廃プラサーマル実施後の昨日、リサイクル・清掃審議会の答申が出たのです。
 委員会でも指摘しましたが、そもそも廃プラ焼却は、その前提にまず発生抑制を、次に容器包装リサイクル法等で再生利用を推進し、最終的に残ったごくごく一部をサーマルリサイクルするということが環境省の方針でもあるのです。「廃プラ焼却先にありき」としている豊島区のやり方が間違っているのです。
 ごみ問題の解決は3R、すなわちリデュース、リユース、リサイクルと言う、出さない、再使用、資源化の3Rが原則です。ところが陳情にあるように必要な具体策が実施されていないのです。
 また区民はこれまで、「プラスチックは燃やすとダイオキシンがでる。だから燃やさない。分別する」と説明されてきました。本当に燃やしても安全なのか、燃やしてもいいなら、なんのための分別だったのか、さらに地球温暖化が世界的な問題となっている今、ものを燃やせばCO2が出ることは明らかで、世界の動きに逆行するものです。心配と疑問の声がでるのは当然のことです。
 実際「燃やすこと先にありき」ではCO2削減も、資源循環型社会も実現できません。

 以上のことから、この陳情は継続審査とせず、直ちに採択すべきことを述べて討論を終わります。