
私は、日本共産党豊島区議団を代表して「暮らしと営業を守り、誰もがその人らしく生きられる権利を保障するために」と題し、
第1に、暮らしと営業を守る施策について
第2に、障がい者施策について
第3に、子ども若者の施策について
第4に、ジェンダー平等について質問します。
◆第1の 区民の暮らしと営業を守る施策について伺います。
国民生活や中小企業の経営は中東情勢の悪化を受け、苦しさを増しています。
帝国データバンクによると6月の飲食料品の値上げは合計1078品目にのぼります。4月の倒産件数は899件と5カ月連続で前年を上回りました。4月としては過去10年で最多です。
しかし、6月5日に可決成立した補正予算は、「中東情勢等対応」と言いながら予備費を積み上げただけで、電気・ガス料金支援の他には、具体的な対策はまったくなく、年金生活者や低所得者などの暮らし、中小企業の営業に対する踏み込んだ支援はありません。
わが党が独自に行った聞き取り調査の中で、クリーニング業の方からは、「灯油やビニールも値上がりしているが、価格に転嫁できず経営が大変」との声が寄せら、また、廃業した店もあります。
建築関係の中小企業の中には、「資材・材料の3割値上げをいわれているが、それすらも入荷せず」、「塗装業をしているが、シンナー不足で作業は中断、次の現場で使う予定の足場が移せないので、そちらの仕事もできない、この先どうなるのか不安」との声が寄せられています。コロナの時のような売り上げが急激に減ったときの補助金が必要です。
そこで質問します。
先日、米国とイランの双方が、戦闘終結などに関する覚書に合意した旨が発表されましたが、先行きは不透明です。米国・イスラエルによるイラン攻撃は、国連憲章と国際法に違反する無法な戦争であり、日本政府がそのことを一切批判しないのは重大な問題です。イランと独自の友好関係を持つ日本こそ、恒久的な戦争終結に向けた外交交渉に貢献するべきです。区長はどうお考えか、伺います。
また、区民の深刻な状況について、区長はどう受け止め、どのように対応するのか、お答えください。
具体的な支援策についてうかがいます。
わが党区議団は5月11日区長に対し、「イラン戦争による一層の物価高騰・資材不足などから区民のくらしと営業を守る緊急要請」を行いました。
今定例会に提案された補正予算では、低所得の子どものいる世帯への区内共通商品券の支給、学校給食食材費の補助の増額などはあるものの、根本的な支援策はありません。
具体的な施策の一つ目は中小企業支援です。
物価高騰・資材不足、燃料費の値上げの影響は、中小企業ほど大きく、すでに廃業した業者もおり、さらに多くの事業者が休業・廃業に追い込まれる恐れがあります。小規模事業者に対する支援を強化すべきです。
わが党がかねてより、物価高騰により影響を受けた中小企業への燃料、ガス、電気代の補助、家賃等の固定費の補助制度の創設を求め、予算組替動議で提案してきました。今こそ、実施すべき時です、いかがですか。
具体的な施策の二つ目に教育の私費負担軽減について、2点質問します
1点目は、学校給食費の無償化拡大についてです。
学校給食の無償化については、26年度からは国が公立小学校の給食費負担軽減を開始し、東京都は国・私立等の小中学校に通う児童生徒に対する給食費補助を実施する区に対して、半額負担をします。豊島区では、区立小中学校と特別支援学校に在籍する児童生徒のみを対象にしていますが、すでに新宿、杉並、中野、文京、千代田区が、私立・国立等に通う児童・生徒の学校給食費無償を実施しています。
そこで質問します。
物価高騰はすべての子育て世帯に影響を与えています。豊島区でも国立・私立、フリースクール、インターナショナルスクール等に通っている学齢期の子ども、及び不登校の子どもの給食費相当額の補助を実施すべきです。
2点目は修学旅行や学用品の無償化についてです。
都内自治体では、学校給食無償化に続き、修学旅行費や教材費などを無償にする新たな流れが広がっています。日本共産党都議団が行った区市町村の教育費無償化の状況調査では、2023年度以降、18区1市が何らかの教育費無償化に踏み出していました。修学旅行の無償化は墨田区をはじめ12区となりました。憲法26条のとおり本来義務教育は無償であり、学校教育にかかる私費負担の解消は必要です。
そこで伺います。
わが党は、私費負担の完全無償化を求めつつ、当面教材費への補助や、修学旅行は交通費の全額補助を求めてまいりましたが、すでに23区では「無償化」が進んでいます。修学旅行の無償化、教材費の無償化に足を踏み出すべきです。いかがですか。答弁ください。
具体的な施策の三つ目に国民健康保険について伺います。
5月29日可決成立した健康保険法の一部改正は、市販薬と同等の効能を持つ処方薬(OTC類似薬)について保険外の追加負担を徴収して患者の自己負担を増やすものです。また、今年8月から高額療養費制度の自己負担上限額が引き上げられようとしています。医療費をへらすためとして国民の負担をふやし、「命の沙汰も金次第」となるやりかたは許せません。
さて健康保険法の一部改正では来年4月から国民健康保険料の子どもの均等割りを半額にする措置を、未就学児から、子どもが18歳になる年度の高校生年代まで延ばすこともきまりました。軽減はいいのですが、そもそも保険料が高すぎます。さらに、保険料は前年度の所得をもとに算出するため、今年売り上げが減った、離職したときには、収入が減るにもかかわらず高い保険料を払わねばなりません。
国民健康保険条例には、保険料の減免措置がありますが、特別の減免制度は条件が厳しくほとんど使えない制度となっています。会社の倒産や解雇等による「非自発的失業者に対する減額」も本人からの申請が必要ですし、形の上では自己都合となっていても実際にはパワハラがあったり、退職をせまられたなどという例があります。
そこで質問します。
中東情勢の影響による個人事業主などの急激な仕事の減少による収入減に対しては、国保料の特別な減免を適用すべきですが、答弁ください。
また、減免申請をしようと思っても申請書はホームページになく、窓口で相談しないと申請すらできない状況になっているのは、申請権の侵害です。申請用紙を窓口に置くこと。また、ホームページに申請書を掲載すべきです。いかがですか。
具体的な施策の四つ目に生活保護についてです。
5月の臨時会において、「最高裁判決を踏まえた保護費等の追加支給の実施」を盛り込んだ補正予算が可決され、5月29日には対象となる現在の生活保護利用者に6月分の保護費とともに振り込まれました。23区で一番早かったのではないかと思います。
しかし、国の追加給付策は、全額補償にはほど遠く、違法とされた「デフレ調整」とは別の理由を持ち出して、補償額を約半分に値切るとともに、原告と原告以外を差別・分断する内容てす。また間おこなわれた物価高騰に対応した特例加算は、昨年の対象世帯は1000世帯程度でした。26年10月からまた1000円引き上げられますが、区の試算では2000世帯弱が対象です。あがるといっても少額であり、半数以上の世帯が上がりません。
また、この間区議団は住宅扶助が2001年からあがっていないこと、近年家賃の高騰で基準内では豊島区で転居先がみつからないことも指摘、港区(中央、千代田)のように、区が53700円という物件はないと位置づけ、69800円の特別基準を住宅扶助の基準と定めるよう求めてきました。理事者は「53700円の物件は一定数ある」として、拒否してきました。予算委員会での答弁のように、確かに現在生活保護を利用している世帯では、古い建物が多く53700円以内で収まっているのでしょうが、建て替えで転居を求められると新たに区内では見つからないのは事実です。わが党は、住宅扶助の増額について特別区議長会の要望として出すべきと提案しましたが、正副幹事長会では、自民党が反対したため全会一致とならず要望として出すことはできませんでした。
そこで質問します。
豊島区として、国に対し、生活保護の基準をこの間の物価上昇にふさわしく大幅に引き上げること、特に住宅扶助については、東京全体で引き上げるよう強く求めるべきです。いかがですか。
また、生活保護の利用をためらうことのないよう、区がもっと制度の周知をすべきです。例えば、国立市のホームページでは生活保護申請に係る書類をダウンロードできるようになっています。だれもが申請ができるよう申請書などをホームページに載せるなどすべきです。
◆第2に 障がい者の施策について伺います。
1つ目に、成年後見制度について伺います。
国会で成年後見制度の抜本見直しの民法改正が可決されました。
現在の成年後見制度は、本人の判断能力の程度によって、家庭裁判所が後見・保佐・補助の3類型のどの類型が適切かを判断するが、後見人による本人の意思や自己決定を無視した決定が問題となってきました。また、判断能力が回復しない限り亡くなるまで終了できず、その間の後見人報酬の負担が生じるなどの課題もありました。
法律はこれまでの「後見、保佐、補助」の3類型を改め、特定の課題ごとに代理権・取消権を付与する「補助」に一元化し、課題が解決すれば終了できる制度に見直します。本人の意見や意向をできる限り尊重するいわゆる「オーダーメード型」の支援をするということです。施行は2028年度中となる見通しといわれています。
身寄りのない方が高齢化にともない判断能力がだんだんと低下していくケースにおいては、元気な時から社会福祉協議会の「サポートとしま」が取り組んできた地域福祉権利擁護事業(福祉サービス利用援助事業)を利用して生活支援員がお手伝いをする中で、ご本人の意向をくみ取っていく、信頼関係を築いていって、それが市民後見等につながるというイメージができます。
では障がい者の場合はどうか。先日、手をつなぐ親の会の成年後見に関する学習会に参加しました。多くの方が参加され、関心の高さを感じました。また、講師からは、現行制度を利用して、 今後、施行日以降に、新制度にするかどうかはその時に選べることも紹介されました。
参加された方に感想をきいたところ、「信頼できる後見人を見つけられるかが不安」とのことでした。
私は、2019年第3回定例会で成年後見制度について質問しました。そのさい、「中核機関を直営で設置し、区が責任を持って制度を進める体制を」と求めたが、結局、豊島区では直営ではなく社会福祉協議会を中核機関として位置づけ委託しています。
そこで質問します。
まずは、豊島区として、地域福祉権利擁護事業について、今後どのように充実させるのか、お答えください。
高齢者でも障がい者でも、本人の意思・意向を尊重しながら自己決定の支援をすることにかわりはありませんが、親にとって、障がい者の親なきあとを託する後見人の選任はなかなか難しいと感じます。今後、成年後見について、制度の内容の周知をかねて、心配なことや意向についてアンケート調査をしたらいかがでしょうか。また、障がい者本人の社会参加を進め、日ごろから接する人を増やしておくこと、ケアに携わる信頼できる専門家や親族も含めてのことですが、必要と考えますがいかがでしょうか。
2つ目に、親なきあと対策「第二のニーマ」についてです。
設置場所が決まったことは歓迎されています。同時に、「でも、できるのは5年先、まだまだ先」「自分の子どもは入れるのか心配」という声も寄せられます。80代の母親は「最近は自分のこともままならない、でも、作業所に通っている息子が買い物などを手伝ってくれるから暮らしていける」といいつつ、いよいよ息子のグループホームを探し始めたと言っていました。
そこで質問します。
現在の進行状況についてお聞かせください。これまで理事者は、事業者からは職員確保が困難、対応できる職員の育成が必要、などがあげられているとしてきました。あらためて伺いますが、第二のニーマ建設にあたってこれらの問題は解消できる見込みがあるのか、またほかにもグループホームの増設が必要です。計画はあるのか、答弁ください。
3つ目は、就労支援について伺います。
週2日のパートで一般就労している息子さんに、もっと外出の機会を作りたいと豊島区に相談した方から、「豊島区では、一般就労をしていると作業所など福祉的就労は使えないといわれた」「友達から、新宿区では作業所に一般就労の人も来ていると聞いた」と相談を受けました。
課長に問い合わせると、2024年3月の「令和6年度障害者福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A」によれば、一般就労の所定労働時間がおおむね週10時間未満であることを目安に、就労先と自治体が認めた場合は日中活動サービスの支給決定を行うことができる旨の説明をうけました。相談者は、「今後、作業所に通うのか、あるいは一般就労を続けるのか、まずは本人の意向をきいてから」としています。が、制度上最初からどちらか一つ、と絞られてしまったら、本人の意向を尊重できるのか、ということです。
また、もともと相談者はどこに相談したらよいのか、わからなくて私に声をかけてきました。現在、行政の窓口は区役所内、身障センター、障害支援センターがあり、さらに民間の計画相談事業所もあります。また、障がい者にかかわる施策が多様になるとともに複雑になっています。
そこで質問します。
改めて確認しますが、本人の意向にそって、一般就労と福祉作業所を合わせて利用することを促進すべきですが、答えください。
また公平公正で信頼できる相談機関が必要です。それを担うのが豊島区の役割です。現場のことはもちろん制度を熟知するとともに、障がい者やその家族の意向にそって、制度を活用できる方向での体制強化を求めます。
障がい者施策の最後の質問は心身障害者福祉手当についてです。
豊島区心身障害者福祉手当は、心身障害者手帳1~3、旧愛の手帳1~4度所持者、脳性麻痺又は進行性筋萎縮症の方に対して支給する制度です。所得制限がありますが、第一種は月15,500円、第二種は月8,500円が支給されています。現在豊島区では精神障がい者は対象になっていませんが、23区をみると昨年4月現在で17区が精神障がい者を対象としています。
そこで質問します。
豊島区は、なぜ精神障がい者に対し、心身障害者福祉手当を支給していないのでしょうか。早急に制度を整え、支給すべきと考えます。答弁ください。
◆第3に、子ども若者の施策についてです。
昨年豊島区に住む大学生の家族から「オーバードーズ」の相談を受け、豊島区のホームページを「オーバードーズ」で検索したが、一件もヒットしませんでした。理事者にきいて、「精神保健福祉士による家族の相談」を紹介され、相談につながりました。最近の検索では、1件だけ。「若者の大麻利用やオーバードーズが増えていることから、関係各署の皆さまとともに、会場から薬物乱用防止のメッセージを発信しました」というものでした。
日本では”薬物依存は犯罪”という側面だけがクローズアップされ、「薬物に手を出してはいけない」という啓発が盛んな一方、早期発見・早期治療、社会復帰の体制がきわめて弱いのが実態です。薬物に手を出した人を、ただ断罪して社会から排除するやり方では、問題の解決ははかれません。そして、この間、市販薬の過量服薬(オーバードーズ)による薬物依存症が、とくに10代、20代の若い世代で急増しています。こうした問題を根本的に解決するには、薬物乱用の大本にある、職場や学校におけるストレス増大、弱いものいじめの風潮のまん延など、日本社会の歪みをただすことが必要です。
精神科医であり、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の松本俊彦氏が書いた「オーバードーズする子どもたち:なぜ、「助けて」が言えないのか?」では、オーバードーズするこどもたちを「薬物乱用」や「非行」として片付けないで、その背後にある生きづらさや孤立、助けを求めることができないことについて、考えることが必要だといっています。
そこで質問します。
子どもや若者が「安心して助けを求めやすい」環境を作るためには、子どもの権利条約、子どもの権利に関する条例に沿って、大人や社会が子どもや若者一人一人を尊重していくことが必要だと考えます。区長及び教育委員会の見解をお示しください。
豊島区では、健康プランで重点的に取り組む施策として「こころの健康づくりの推進」をあげ、この中の「自殺対策」は豊島区自殺対策計画として位置づけられており、現在中間評価の年度となっているとのことです。
若者の「オーバードーズ」について、単に薬物乱用とか非行とか、「ダメ、絶対」と拒否するのではなく、安心して相談ができ、早期治療につながるような施策を盛り込むべきです。いかがですか。
さらに、健康プランにある「心のサポーター」は、地域の中でこころの健康に対する理解者・支援者を増やすための施策です。今後、養成を強化していくとのことです。これを若者に広げるのはもちろん、大人にも広がるように、事業を強化していくべきです。いかがですか。
第4に、ジェンダー平等について質問します。
5月22日開催の男女共同参画推進会議・女性活躍推進協議会で、基本構想・基本計画に明確に「ジェンダー平等の実現」が位置付けられたこと、今後あらゆる人権が尊重される社会の実現を一層推進する観点から「男女共同参画」に代えて「ジェンダー平等」という表現をもちいることとし、次期プラン名称を「(仮称)ジェンダー平等実現プラン」とすることが提案され、さらに条例の改正も行う必要があり、スケジュール案がしめされたとのことです。
わが党はジェンダー平等を党綱領にもかかげており。この改正の方向に賛同します。同時に、条例改正だけでなく、これまでの差別や格差を具体的に解消する実効性のあるものにしていくことも必要です。様々な問題がありますが、今回は選択的夫婦別姓制度について伺います。
「相手にも自分にも、『自分の名前』で生きる自由を」選択的夫婦別姓を望む声は若い世代を中心に大きくなっています。経団連も賛成しています。現在の日本の法律では、夫婦同姓が義務付けられているため、これまでは多くは女性が改姓し、様々なハンデを負ってきましたが、最近では別姓を希望する場合、婚姻届を出さない「事実婚」を選択するカップルが多くいます。昨年は国会で法案が審議され進みそうたったのに、高市政権になってからは通称使用拡大の検討となり大きく後退しています。
豊島区では、パートナーシップ制度があり、同性カップル等については証明を出しています。異性の事実婚の場合、同居していれば、「未届の妻」「未届の夫」の表記も可能ですが、単身赴任や親の介護その他の理由でやむなく別居し、住民票の同じ世帯にできない場合もあります。
先日、「一般社団法人あすには」の代表理事井田奈穂さんの講演を聞きました。当事者のお話で、「事実婚では法定相続人になれない、配偶者控除が使えない、法的な医療同意権がないといった不利益があるが、医療同意については病院の裁量にゆだねられていることか多く、パートナーシップ制度があれば病院で家族の証明がしやすくなる」というお話があり、身につまされます。
そこで質問します。
まず、選択的夫婦別姓について、24年2定に質問したところ、区長は「国の動向を見守っていきたい」というものでした。現在も同じ認識なのか、あらためて区長の見解を伺います。
都内でも、渋谷区、武蔵野市、国立市、墨田区で事実婚を含むパートナーシップ制度が実施されています。豊島区でもパートナーシップ制度に事実婚を含む制度にするよう求めます。